今さら聞けない!IoTとは?

IoTという言葉が広まって久しい今日、
一般的な言葉として認知されてきたがゆえにその言葉の意味や基本的な内容について、
詳しい説明をされている方から話を聞ける機会も減ってきました。
今回は、改めてIoTとはどういった意味か、
また製造現場でのメリットを紹介させて頂きます。
1.IoTとは?
IoTとは「Internet of Things」の略称で、
日本語では「モノのインターネット」と訳される情報通信技術の概念を指します。
モノがインターネットに繋がることで、必要な情報を取得できる様になります。
その情報(データ)を基にモノの制御や管理が出来る仕組みです。
因みに製造業で活用されているIoTはIndustrial Internet of Things (IIoT)とも呼ばれており、
生産効率・安全性の向上・保守・保全管理の手間の削減、サプライチェーンの最適化
といった部分で活用されています。
プロセス(イメージ)で説明しますと以下の通りとなります。
① 情報の収集
センサー、人の流れ(操作)
② データ化
PCやサーバーに送り蓄積され、分析に用います。
③ 分析結果をフィードバック
分析したデータを基にヒト・モノの流れ(運用)を最適化
2.インダストリー4.0とスマートファクトリー
IoTと並んで製造業界のIT化の中でよく出てくる言葉に
インダストリー4.0とスマートファクトリーという言葉がありますが、
こちらも合わせて紹介させて頂きます。
インダストリー4.0
インダストリー4.0とは、ドイツ政府が同国内の産官学連携体制を整え、主導し、進めている国家プロジェクト製造業の革新を用いた言葉です。
日本語で言うと「第4次産業革命」となります。
スマートファクトリー
スマートファクトリーとは「考える工場」を意味しており、工場内の設備をインターネットに繋ぐことを前提として
製造プロセスの円滑化、少量多品目を効率的に、
高付加価値の製品を大規模生産するための仕組みとなります。
3.製造業におけるIoTで出来ること
工場等の設備全てを人の目で見渡そうとすると
手間と時間(人員)が割かれますが、 代表的なIoTを活用して出来ることを紹介します。
設備の状態を感知
電気の流れや電圧センサーを用いてリアルタイムで状態を検知し、設備の管理をします。
空調制御
温度や湿度に合わせて、施設の温度制御(管理)します。
セキュリティ
人感センサーで万が一の侵入者などに備えます。セキュリティ管理を手助けします。
4.製造業におけるIoTメリット
製造工程の見える化
IoT化によって設備の状態や周辺環境の様子をセンサ技術で無作為にデータ収集することで、これまで意識しなかった範囲の情報まで得ることができます。
その情報を活用していくことで情報を有効活用できます。
さらに情報を精査していけば、リアルタイムで情報を活用できる様になっていきます。
製造業で実際に活用していけることとして、
主に製造工程のデータ収集・分析への活用が挙げられます。
これにより業務の効率化や自動化、属人化を防いだナレッジの共有が可能となります。
機器設備の稼働状況を把握してパフォーマンスを改善できたり、
リソース投下の優先順位が明確になるほか、エネルギーを最適に分配した省エネ化にもつながります。
設備の故障を事前に防止
突然の設備の故障でラインを止めざるを得なくなることは、可能性としてありますよね。IoT化を行っていればセンサーで機能設備の動きや状態を検知できることで、
機器設備の異常を自動的に検知し、突然の故障による生産ライン停止を事前に防止できます。
万が一のトラブル時にも事前の検知や稼働状況の把握によって、状況に合わせた計画変更が可能です。